前回の記事では、父の死後に体験した、
「不思議な出来事」ついて綴りました。
あの体験を通して、
「肉体がなくなっても、魂は永遠に続いていく」
そのことが、心の底から腑に落ちたのです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
そんな折、ふと耳にしたのが藤井風さんの「帰ろう」という曲でした。
正直なところ、それまで彼の曲をじっくりと聴いたことはありませんでした。
しかし、偶然とある方からこの曲を教えていただきました。
そして耳にした瞬間、その歌詞と歌声が私の心にグッと響いたのです。
彼の歌を聴いていると、不思議なあたたかさと、
心にじんわりと染み渡るような優しさを感じずにはいられません。
この記事では、彼の紡ぐ歌詞と世界観、
そして私自身の体験から感じたこと、
その共通点について、綴っていきたいと思います。
「帰ろう」に込められたメッセージ
この曲は、2020年に発売された1stアルバム
『HELP EVER HURT NEVER』に収録された曲です。
この曲で藤井風さんは、
「すべて与えて帰ろう、何も持たずに帰ろう」
と歌っています。
父との別れを経験した私にとって、
この「帰ろう」という言葉は、単なる「家路」を意味しているのではなく、
もっと大きな意味、
「魂の帰還」を表しているように感じました。
そんな、あたたかく包み込まれるようなイメージが、胸いっぱいに広がったのです。
さらに、藤井風さんはこのインタビュー動画で、
「死を考えることは、ネガティブなことじゃない」
と語っています。
彼は「死ぬこと」を「帰ること」と表現し、
「帰ることを考えることが、今をどう生きるかに繋がる」
とも言っています。
これはまさに、父の死を通して私自身が感じた想いと、深く重なっていました。
そして「満ちてゆく」
藤井風さんの楽曲は、他にも心に響く素敵な曲がたくさんあります。
その中でも、特に心惹かれるのが
「満ちてゆく」という曲です。
初めて聴いたとき、どこか懐かしさを感じると同時に、
胸がぎゅっと締めつけられるような、
でも不思議とあたたかい感覚がありました。
この曲では、不完全な自分をそのまま受け入れ、
余分なものをそっと手放し、愛を与えることで
心が少しずつ、静かに満ちていく様子が描かれています。
この曲を聴いていると、
まるであたたかい光に包み込まれるように、
心が静かに、そして確かに満ちてゆく感覚を味わえるのです。
私はこの「満ちていく」を聴いて、
「嬉しいことも、悲しいことも、人生で経験するすべてのことを受け入れ、
誰かに愛を与えられる人になりたい。」
と、改めて思いました。
死を見つめることは、今を深く生きること

「死を見つめる」と聞くと、どうしても避けたいような、
怖いイメージを抱くかもしれません。
でも、実際にはその反対でした。
父を亡くし、藤井風さんの音楽に触れてから、
私は「生きる」ということを、これまで以上に意識するようになったのです。
まぶしい太陽、温かいごはん、大切な人との笑い声…
こうした日常の何気ない瞬間が、どれほど愛おしいものか、
二度と戻らない奇跡のような時間であるかに改めて気づかされたのです。
日々のささやかな幸せは、
かけがえのない「今」の中に、確かに存在している奇跡なのです。
藤井風さんの音楽は、「生きること」も「死ぬこと」も、
どちらも優しく、そして温かく肯定してくれます。
父の死、藤井風さんの音楽との出会い、これらを通して
私は生きることの意味を、より深くそして鮮やかに感じられるようになりました。
光へ還るその日まで…

藤井風さんの歌と、私の経験を通して感じたことの共通点。
それは、
「死は終わりではなく、帰ること。
そして、それを知ることで今を生きることがもっと豊かになる」
ということ。
父と交わした、目には見えないけれど確かな魂の会話。
それは、私にとってかけがえのない宝物です。
大切な誰かを失ったとき、その悲しみは深く、計り知れません。
もし今、大切な人を亡くして苦しんでいる方がいたら、
どうかこの言葉をそっと胸に置いてください。
「魂は永遠に続く。いつもあなたのそばにいる」
姿は見えなくても、魂はきっとあなたのそばで、優しく、温かく、あなたを見守ってくれています。
そして、
私たちもまた、いつか「帰る」のです。
すべてを手放して、光の存在に還るその日まで
今ここを、今日という一日を、大切に、そして精一杯生きていきましょう✨
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